テレワークの定着は多様で柔軟な働き方をもたらしました。同時に、テレワークを望んでいなかった人や組織にとっては、予想より長引いているテレワークとともに、自宅にいる社員のエンゲージメントが低下していないかどうかが当然心配になります。

正確な診断テストを使うまでもなく、一定時間に終了する業務量が減ったという体感値を訴える管理職の方に、研修中にもたびたびお会いしました。一方、正確にサーベイを取って確認したいという方もいるでしょう。いずれにしても本当の問題はその後です。

エンゲージメントが低かったら、どうするのか。自分がリモートワークのせいでエンゲージされていないと感じるとしたら、理由はなぜだろうと考えてみました。
仕事の張り合いがないから?
それは皆から褒められたり、からかわれたりする機会がないから?
あるいは達成感や成長感を感じないから?
皆で一つのゴールに向かっている実感が薄れているから?
自分のいないところで上司と皆が楽しくプロジェクトを進めているのではないかと、不安になることもあるから?

…じゃあ全部裏返してみるとどうでしょう。潤沢なコミュニケーションが取れていて、一人ひとりが、自分がどんなふうに役立っているかが感じられて、チームのゴールや現状や、皆の様子がよくわかっていたら?…

これならテレワークしていても豊かな時間になりそうです。
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ゼンガー・フォークマンが実施したコロナ前とコロナ後の分析調査は、概ね上記の皮膚感覚と同じ結果を示しました。結局のところ人間は社会的な動物であり、他者との関わり合いから多くの影響を受けるというわけです。