部門間の連携が悪い。どんな研修がいいだろう?

営業と開発の連携が悪い。

本社と事業部の意思疎通がうまくいかない。

部門を越えてもっと協力してほしい。

こうした問題があると、「コミュニケーションをよくしよう」と考えるのは自然なことです。

実際、コミュニケーション研修の実施によって、状況が大きく改善することもあります。

しかし、「連携が悪い」という同じ現象でも、その理由が同じとは限りません。

たとえば、営業部門は売上を伸ばすことを強く求められ、
製造部門はコストや品質を厳しく管理することを求められているとします。

どちらも自分の役割を果たそうとしている。

それでも、仕事を進めれば利害がぶつかることがあります。

役割分担が曖昧だったり、
必要な情報が共有される仕組みがなかったりすることもあります。

一方で、仕組みには大きな問題がないのに、連携がうまくいかないこともあります。

だから、「連携が悪い」という状態だけを見て、原因を決めることはできません。

連携がうまくいかない状態が続くと、相手の行動にも理由をつけるようになります。

「協力する気がない」
「こちらの事情を理解しようとしない」
「問題を解決する気がない」

しかし、相手の意図を推測することと、
実際に何が起きているのかを理解することは同じではありません。

実際に相手の話を聞き、状況を見てみると、
違うものが見えてくることがあります。

お互いに問題だと思いながら、話し合っていなかった。

相手に必要な経験やスキルが足りず、少しサポートすればよかった。

解決する意思はあっても、提示された方法では実行しにくかった。

相手についての見方を少し変えるだけで、打ち手が変わることがあります。

部門間の連携が悪いと、制度や役割分担など、大きな問題を想像しがちです。

もちろん、仕組みや役割、リーダーシップなどが関係していることもあります。

一方で、先ほどのように、

話し合う
少しサポートする
実行しやすい方法を考える

といった対応で状況が動き始めることもあります。

だから大切なのは、最初から原因を決めつけないことです。

「連携が悪い」というだけでは、解決策は決まりません。

何が連携を妨げているのかを考え、それに合った方法を選ぶ。

必要に応じて相手に働きかけ、確かめていくことで、
複雑に見えていた問題にも、意外にシンプルな解決策が見つかることがあります。

コミュニケーション研修が必要なこともあります。

ただし、単に「もっとコミュニケーションをとりましょう」ということではありません。

相手と状況を理解する。
自分たちの見方が正しいのかを確かめる。
必要な相手に働きかけ、違いがあれば話し合う。

誰に、何を、どのように働きかければ物事を前に進められるのか。

こうしたことを考え、実現していく力が身につけば、
部門間の連携だけでなく、さまざまな仕事の場面で応用することができます。

部門間の連携という問題を、
「コミュニケーション研修をするかどうか」から考えるのではなく、
何が起きていて、何を変えたいのかから考える。

そこから、必要な方法が見えてきます。