研修でアクションプランを立てたのに、職場に戻ると実行できない。
そんなことは珍しくありません。
仕事が忙しかった。
急な案件が入った。
周囲の状況が変わった。
理由はいろいろあります。
けれども、もう一つ考えてみたいことがあります。
その行動は、本当に本人にとって優先順位の高いものだったのでしょうか。
スティーブン・コヴィーは、
優先順位を決め、それに沿って計画し、実行するという
一連のプロセスについて、
実行できない原因は
必ずしも最後の「実行」の段階にあるとは限らないと指摘しています。
口では「これが大切だ」と言っていても、
それが本人にとって本当の意味で重要なことになっていなければ、
ほかの仕事や出来事に押されてしまいます。
研修後のフォローで、「忙しくて実践できませんでした」という話を聞くことがあります。
もちろん、本当にそれどころではない状況もあります。
けれども、自分が実際に何に時間を使っていたのかを振り返ってみると、
少し違ったものが見えてくることもあります。
まったく時間がなかったわけではない。
やろうと思えばできる場面もあった。
でも、そのときは別の仕事を先にした。
あるいは、いつものやり方を選んだ。
これは、本人が怠けていたという話ではありません。
「大切だと思っていること」と、実際の行動の中で優先していることが、
必ずしも同じではない
ということです。
そして、この違いに気づくには、少しばかり自分に率直になる必要があります。
「忙しかったから仕方がない」で終わらせず、
本当は何を優先していたのだろう、と自分の行動を振り返ってみる。
そうすると、口では「やりたい」「変えたい」と言っていたことが、
自分の中で本当はどのくらい大切なことだったのかが
見えてくることがあります。
もっと上を目指したい。
部下との関係を変えたい。
仕事の進め方を変えたい。
そうした目標を掲げるとき、立派な目標であること以上に、
それが本人の中にある欲求や、本当に大切にしたいことと結びついているか
は、行動を続けるうえで重要です。
その研修から何を学びたいのか。
そして、それを使って、本当は何を変えたいのか。
本来は、研修を始めるときに考えておきたいことです。
もっとも、自分にとって何が本当に大切なのかは、
やってみて初めてわかることも少なくありません。